「お気に入りのTシャツ」と言われると思い出す、苦い思い出があります。
私は数年前からモノを減らすことにハマり、何年も着てボロボロになったものよりもキレイな服を着た方が運気が上がるんだ!と勝手に目覚め、色んな洋服を処分し始めた時期がありました。
自分のだけならまだしも・・
その頃娘が保育園から幼稚園に通い、とても気に入って毎日のように繰り返し着ていたTシャツがありました。
汚れても私がその都度すぐに手洗いして汚れを落としてあげていれば、キレイな状態を保てていたはずなのですが、当時の私はそんな細やかなことまでできません。
洗濯機で洗うだけだとTシャツはみるみるシミだらけになってしまいました。
そしてたくさんのシミがついていることを理由に、「こんなにシミだらけの服を着ていては娘にとっても良くない」と信じこみ、私は娘の許可もなく捨ててしまったのです。
でも娘のそのTシャツに対する思い入れは、私の想像以上でした。
お気に入りのTシャツが無いことにすぐに気付き、私に聞いてきました。
「ねーお母さん、まさか捨ててないよね?」
私はきっとすぐ忘れるだろうと思い、「どうしたのかなーベランダに干していて、風で飛んでいったのかなー」などとごまかしていました。
それでも娘はその後何年もお気に入りのTシャツを思い出しては、寂しそうでした。
その表情を見て、私の勝手な行動でTシャツを捨ててしまったことを何度も後悔したのでした。
でもそこまでくると、娘には本当のことを言うべきでは無いと思い、何年もずっと秘密にしてきていました。
(あぁ・・ごめんね・・と心の中で反省しながら)
つい最近、ふとした瞬間に娘が私に何か謝りたいことがあると言って、話を始めたことがありました。
(たいしたことではなかったと思います。それより私の方が謝らなきゃとドキドキしてしまい、話の内容は忘れてしまいました・・・)
そんな正直な娘を見て、私も正直に謝ることにしました。
「あのときのお気に入りのTシャツね、本当はお母さんが捨ててしまったんだ。ごめんね・・・。」
あれから4〜5年ほど経ち、娘はTシャツに対する気持ちが少しずつ薄れてきていたようです。
最初はどのTシャツのことか思い出せない様子でした。
でも小さい頃の写真を見て大好きだったTシャツを思い出し、少し涙ぐんでいました。
(あー本当にごめんなさい・・涙)
でも、正直に謝ることができてホッとしました。
そして娘は寛大に許してくれました。
あれから私は人のものを勝手に捨ててはいけないことを痛いほど学び、それを守っています。
今は娘が気に入って着続けて穴が空いたTシャツも、糸で縫って穴をふさいで着せているほどです。
運気を気にしすぎるよりも、本人が気に入って大切に着ることの方が、ずっと大切ですね☺︎