最近、職場の先輩がちょっとした話をきっかけに「そうそう、おもしろい本があるよ!」と本を貸してくれました。
喜多川泰さんの小説です。
本当に面白くて、しかも読みやすく、2時間で1冊読めるくらいのボリュームです。
そして、目から鱗というか・・頭をガツンと殴られた感じというか・・自分の人生が方向転換されるくらいの良い衝撃を受けました。
たくさん借りて読んでいるのですが、まず紹介したいのがこちらです。
ある少年が祖父からもらった「賢者の書」を完成させるために旅に出ます。9人の賢者と会うことが目的です。
そして1人1人の賢者が、生きていくために大切な教えを、少年に伝えていくのです。
ある賢者は少年に出会って、砂漠にある2つのオアシスの話をします。
東のオアシスの住人のルールは、ひたすら自分が楽しく、自分が幸せになることだけを探して生きることです。
西のオアシスの住人のルールは、ひたすら他人が楽しく、幸せになることだけを探して生きること。
そのどちらかのオアシスに住むとしたらどちらを選ぶか、賢者は少年に尋ねるのです。
皆さんだったらどちらを選ぶでしょうか?
少年が選んだのは西のオアシスでした。そして賢者はこう続けます。
東のオアシスは公共のあらゆる場が汚れている。争いごとも絶えない。しかし西のオアシスはあらゆるところが美しい。皆が協力し合い、平和な街を創り上げている。もちろん互いに仲がよい。
東のオアシスに住めば八百人の中で自分のことを幸せにしてくれようとするのは自分一人しかいない。しかし西のオアシスに住めば、自分のことを幸せにしてくれようとする人が百九十人もいることになる。絶対的に西のオアシスのほうが幸せになれるはずなのだよ。
私は、自分が楽しく自分を幸せにすることが第一だと思っていたので、正直言うと東のオアシスを選びました。
でもこの話を読むと、なんだかいろんなことが納得できて、周りにそういう人っているなって気づいたんです。
何かと嬉しい心遣いをしてくれる人、私が喜ぶことをやってくれる人、職場で誰もやらないことを黙々とやってる人・・
そういう人ってたくさんの幸せをふりまいていて、それを喜んでくれた人の反応を見て、またその本人も幸せになって・・という連鎖なんだなって思います。
もちろん自分が楽しく幸せであることは、その原点だとは思います。自分を犠牲にして無理してまで他人を喜ばせるのは良いことだとは思えません。
まず自分を楽しく幸せにする。
そして自分が満たされたら、湧いてくるエネルギーで次は他人を幸せにする。
それが一番いいのかなと思うようになりました。
この本では他にも8人の賢者が登場します。それらを知っているか知らないかで、人生に大きな影響が出るような教えばかりです。
読み終わった私は、少年と同じ旅を終えた気分で、すがすがしい気持ちになりました。
喜多川泰さんの小説によく出てくる言葉「一冊の本との出会いで人生は変わる」。
それを実感する本です。
読書の秋にいかがですか?(^^)
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